2021.03.02
温泉療法専門医が伝える「簡単なのに重い疲れが取れやすくなる入浴法・5つのルール」
1日中仕事をして、家に帰ったらクタクタ。
お風呂ではシャワーで体を洗うだけ。
ぐっすり眠れず、翌朝は前日の疲れが残って解消されない。
この悪循環で、お悩みの方は多いのではないでしょうか。
手軽な疲労回復として、よい方法があります。
それは、「お風呂」です。
お風呂の入り方を少し見直すだけで、重い疲れが取れやすくなります。
この記事では、Onsen*のアプリを監修していただいた「温泉療法専門医」の早坂先生が、著書で教えてくれている「簡単なのに重い疲れが取れやすくなる入浴法・5つのルール」をお伝えします。
アプリの監修
医師 博士(医学) 温泉療法専門医 早坂信哉
20年にわたる研究で、のべ3万8千人の入浴を調査してきた第一人者。家庭のお風呂や銭湯だけでなく、「温泉療法専門医」として温泉の医学的効果も研究。1993年、自治医科大学医学部卒業、1999年より入浴医学研究に従事。2002年、同大学院医学研究科修了後、浜松医科大学医学部准教授、大東文化大学スポーツ・健康科学部教授などを経て、現職。
著書:「最高の入浴法~お風呂研究20年、3万人を調査した医師が考案」
温泉療法医・温泉温泉療法専門医とは
(温泉療法医とは)正しい温泉・気候・物理療養指導を行えるよう教育研修会全課程を修了し、当学会入会年より3年を経て、認定を受けた医師を指します。
(中略)
温泉療法専門医は、(温泉)療法医より上位の資格となります。
温泉療法医認定より2年以上を経て(最短で学会会員歴5年以上)、専門医試験に合格した上で専門医取得条件を満たして認定を受けた医師を指します。
https://www.onki.jp/doctor/about/
最も簡単で大切な入浴法は「湯船に浸かること」
疲労回復にとって大切なことは、「血液循環」を促すことと、「自律神経」を整えることです。
自律神経を整えることは、質のよい睡眠にもつながります。
疲労回復のための入浴法として、最も大切なことは「湯船に浸かること」。
早坂先生の著書でも「面倒なことは考えなくてもよいから、毎日湯船に浸かることが一番大切」と書かれていました。
現代医学で明らかになっている、入浴の健康効果として代表的なものは以下です。
入浴の7大健康作用
1. 温熱作用 - 体を温めて、血流アップ
2. 静水作用 - しめつけて「むくみ」を解消
3. 浮力作用 - 筋肉や関節をゆるめて緊張をとる
4. 清浄作用 - 体の汚れを洗い流す
5. 蒸気・香り作用 - 免疫力を高め、自律神経を整える
6. 粘性・抵抗性作用 - 手軽な運動療法効果
7. 開放・密室作用 - 日常から解放されるリラックス効果
入浴は、様々な健康効果を私たちにもたらしてくれますが、シャワーだけではその効果がほとんどありません。
シャワーに当てはまるのは、7大健康作用のうち「清浄作用」だけです。
それも湯船に浸かるより、健康効果は低いのです。
重い疲れを取れやすくするためには、まずは湯船に浸かること。
次項から、さらに詳しく入浴のポイントをお伝えします。
ポイント① 温度は40度に。
人によっては少しぬるさを感じるかもしれませんが、のぼせやヒートショックなどの体調不良を起こしにくい温度です。
10分〜15分の入浴時間でも、十分体が温まります。
血流もよくなり、疲労回復やリフレッシュ、体の痛みの改善につながります。
ポイント② 「全身浴」でしっかり肩まで浸かる
半身浴は、体に良さそうなイメージがありますが、実は全ての入浴効果が全身浴の半分になります。
しっかり肩まで浸かることが大切です。
注意点
①いきなり浴槽に浸からないこと。まずはかけ湯でお湯に体を慣らします。
②心臓や呼吸器に疾患のある方は、あらかじめ主治医に相談を。
③本を読むなど、長時間風呂場で過ごす場合や、肩までお湯に浸かると息苦しく感じる人は無理せず半身浴にします。
ポイント③ 浸かる時間は10分から15分
湯船でお湯に浸かる時間は、10分〜15分です。
心身に大きな負担がかかりにくく、しっかりと体が温まります。
顔や額が汗ばんでくるぐらいが目安です。
ポイント④ お気に入りの入浴剤でリラックス
お気に入りの香りを吸い込むことで、リラックス効果を高めることができます。
入浴剤によっては、疲労回復や、血流改善など、様々な効用もあります。
Onsen*の入浴剤「デイリーミネラル」は、別府温泉の天然の湯の花を精製したエキスが原料です。自然でやさしい「Hinoki」と「Hiba」の香りがあります。
ポイント⑤ お風呂から出た後は、体を冷まさないように
お風呂から出た後は、裸でのんびりせず、早めに水分をタオルで拭き取ります。
扇風機や冷房で涼むのも避け(のぼせてしまった時は別です)、体があたたまって、血流がよい状態を維持します。
体が冷え切らないうちに、毛布や布団に入ります。
まとめ
今回お伝えした入浴のコツを教えてくれた、温泉専門療法医の早坂先生は、「とにかく、ぬるめのお湯に、毎日短時間でいいから浸かりましょう」と伝えています。
「毎日、湯船に浸かること」の健康効果は、以下のような結果が出ているからです。
・睡眠の質が向上する
・主観的健康感(自覚する健康状態)がよくなる。
・「幸福度」が高くなる
・3年後、要介護状態になるリスクが29%減少する
上記の結果を得るためには「医学的に正しい入浴法」でお風呂に入る必要があります。
お風呂に入るタイミングや、湯に浸かる時間、温度などが大切です。
整体やマッサージに行く時間がなくても、「お風呂」なら、今日からでもお試しいただけます。
Onsen*アプリで簡単に正しい入浴
Onsen*のアプリや入浴剤は、睡眠に悩んだり、在宅ワークやデジタルの刺激に疲れを感じていたメンバーの発案で生まれたサービスです。
Onsen*のアプリでは、温泉療法専門医・早坂信哉先生監修の「ぐっすり眠りたい」「自律神経が乱れている」「おうち時間でも、汗をかきたい」など、日常のお悩みを解決する入浴レシピを実践することができます。
それぞれのレシピにはおすすめの入浴時間や温度、専用のBGMがあり、再生されるボイスに従って入浴を行うことで、毎日の入浴の質をより高めることができます。
是非、お試しください。