2021.05.25
眠気の解消には「寝だめ」より睡眠の質を上げることがおすすめです
「明日は休みだから遅くまで起きて、朝もゆっくり寝ていよう」
平日は仕事で忙しいから、休みの前の日ぐらいは夜更かしして、休日にしっかり寝だめしたらいい。
そう思う方は多いかもしれませんが、実は「寝だめ」はできませんし、寝不足がいつまでも解消しません。
また、休みの日だけ長く寝ることは、体によくないことも分かっています。
この記事では「寝だめ」しても寝不足が解消しないのはなぜか、詳しくお伝えします。
「寝だめ」したら寝なくて大丈夫?
「寝だめ」という言葉の表現から、「たくさん寝たらその後あまり寝なくても大丈夫」と思われがちです。
残念ながら睡眠はお金のように貯めて、未来に使うことはできません。
いつもより長く眠った場合、蓄積した寝不足の解消にはなりますが、「たまっていた借金(睡眠不足)」を返済するようなものです。
平日は眠気を感じ、眠気を感じるから休日はたくさん眠りたくなってしまうという悪循環が続きます。
負債のリセットも大切ですが、一番大切なことは「睡眠不足を蓄積させないこと」です。
寝だめすると健康を損なう可能性がある
平日の睡眠不足が解消できるなら、先々の睡眠不足を解消できなくても、それほど悪くない気もします。
ですが「寝だめ」がおすすめできない理由があります。
ひとつは平日と週末で睡眠パターンを変えてしまうと、体内時計がズレて寝つきが悪くなり、睡眠の質が落ちてしまうことです。
たとえば日曜日の夜、明日の仕事のためにと眠ろうとしてもなかなか眠れない、そんな経験をした方はいらっしゃいませんか。
睡眠の質以外でも、睡眠時間が短いと食欲が抑えられなかったり、インスリン抵抗性が高まって糖尿病など生活習慣病のリスクが生じると言われています。
大切なことは日々の睡眠の「質」
睡眠不足が続くと体は疲れやすくなり、生活習慣病のリスクも上がります。
それに体だけでなく、集中力の低下やストレスを感じやすくなったり、うつ病など心の不調にもつながると言われています。
たとえ睡眠時間が短くても、睡眠の質を上げることで寝不足への対処ができます。
眠りはじめだけでもぐっすり眠ることができると、心身の回復力が高まります。
睡眠時間が増やせない方は、睡眠の「質」を見直してみてはいかがでしょうか。
参考
「睡眠負債」は週末の寝だめでは解消できない 睡眠を改善するための6ヵ条 | ニュース | 保健指導リソースガイド http://tokuteikenshin-hokensidou.jp/news/2019/008051.php